Saturday, September 25, 2010

母の日・父の日募金キャンペーン:困難抱える子、支えたい

親への感謝の思いを、困難な状況にある子どもたちの明日に託す、毎日新聞の「母の日・父の日キャンペーン」。今年は8月末までに247件、469万3432円が寄せられました。ご協力ありがとうございました。添えられたメッセージをご紹介します。【山崎友記子】

 ◇励ましも添え、全国から469万円
 4年連続で募金に参加した浜松市の堀井文代さん(66)は、戦争で父親を亡くしている。「母はよく『お国のため』と言っていたが、家計が苦しく、よく泣いていた姿を今でも忘れない。年を取るほどに、母が背負っていたものの重さに気づき、涙が出てくる」と話す。

 堀井さんを含むきょうだい4人は、こうした家庭状況から、進学を断念せざるを得なかったという。「今は平和になったが、経済的な理由で学ぶ機会を奪われるのは不幸なこと。世の中を変えるために少しでもお役に立てれば」と語った。

 栃木県野木町の女性(63)は、年金から蓄えたお金を「社会の役に立てたら」と寄託した。「数年前に母も亡くなり『母の日・父の日』もなくなった。私のきょうだいは5人とも年齢が近く、家は学費で大変で、私もアルバイトをしたりしてギリギリの学生生活を過ごした。大変な時代に勉学に励む方々、どうか未来に希望を持って」とメッセージを寄せた。

 また、実の親と暮らせない子どもたちが家族同様に暮らす「ファミリーホーム」を紹介したところ(6月18日付)、里子や里親さんを応援したい、との声が多数届いた。

 東京都世田谷区の女性(81)は「子供の虐待のニュースを聞くたびに胸がしめつけられます。罪もない子供をどうして苦しめるのでしょう。子供は親と大人しか頼れないのに」とつづり、「里親の方々には頭の下がる思いです。里親への支援を国に働きかけてください」と結んだ。

 友人が里親をしているという茨城県ひたちなか市の女性(55)は今春、友人から初めて里子たちの話を聞き、「陰ながら役に立てれば」と募金に参加した。「精神的に不安定な子どもを育てるのは、本当に大変なようだった。手を焼きながらも根気よく、投げ出さずに、愛情を持って接している様子に頭が下がる。実の親に育ててもらえず、里親にも見放されたら、子どもは本当に傷つくと思う。大変だろうが頑張ってほしい」とエールを送った。

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