Saturday, September 25, 2010

署名集め大詰め、トラブルも 

名古屋市で続いている市議会解散のリコール運動は、27日が署名集めの期限。河村たかし市長の支援団体は必要な約36万6千人分の確保に向けて追い込みをはかっている。あの手この手の協力呼びかけによるトラブルも。前代未聞の署名集めは最後の最後まで続いている。
 市内16区の中で有権者が最も多い緑区の区役所前。倉田良一さん(70)は25日朝、署名簿を置く小机とパイプいすを並べていた。署名集めを担う「受任者」として登録された約4万5千人の1人だ。
 支援団体「ネットワーク河村市長」はこの日、各区役所の近くで一斉に署名を呼びかける作戦を始めた。「いつもは2人でやっているけど、今日からは最終盤。ほかでも署名集めをするから1人でやらないと」。倉田さんがそう言って、午前9時から署名集めを始めると、時には小机の前に10人ほどが列をつくった。
 ウオーキング中の会社員の女性(38)は「リコールが成立してほしい」と署名に応じた。夫婦で署名した自営業の男性(40)は「景気が悪いのに議員の報酬は高すぎる。民間なら減って当たり前」。妻(37)も「民意を反映しようとしない議会に憤りを感じる」と話した。倉田さんが午後5時までに集めた署名は260人分を超えた。
 一方、千種区役所前の盛り上がりはいま一つ。市営地下鉄池下駅前の立地だが、土曜日とあって人影はまばらで、受任者は「休みに役所に来る人はいないのでなかなか集まりません」。署名のために訪れたという区内の主婦(78)は「署名したいと思ってたけど、どこでやってるのか全然わからなかった。ここでやってるのを最近知った」と話した。
 政令指定市で議会解散のリコールが成立した例はない。支援者たちは1カ月間、署名ができる場所をどうやって周知するかや、署名をどう呼びかけるかに頭を痛めてきた。

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