Saturday, September 25, 2010

ハウステンボス経営移行半年 手堅い経営で四半期黒字

ハウステンボス(HTB、長崎県佐世保市)が旅行大手エイチ・アイ・エス(HIS)のもとで再建に着手して半年。人気タレントも起用するイベントの連打で話題を集め、四半期決算では開業以来初の経常黒字を果たした。打ち出しのにぎやかさと経営管理の手堅さとが両輪だ。

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 ハロウィーンの衣装に身を包んだ「キャスト」20人が「パレードに参加しませんか」と声をかけ、子どもたちにマントや帽子などを貸し出していく。

 HTBが初めて企画したハロウィーンのイベントだ。23日午後、カボチャ型のフロート(山車)とともに出発した隊列は、500メートルほど進む間に200人以上に膨らんだ。

 HIS傘下での営業は、華やかなイベントが目立つ。人気アニメ「ワンピース」や人気歌手の故マイケル・ジャクソンさんのテーマ館、アイドルグループ「AKB48」のライブと矢継ぎ早だ。

 ただし、その運営には堅実さが垣間見える。ハロウィーンの山車は夏のカーニバルからの転用。キャストは1日2回のミュージカルとかけもちしている。

 7月に開いた西洋風お化け屋敷「スリラー・ファンタジー・ミュージアム」は、新設ではなく閉鎖中の施設を改装した。さらに、手を組んだ東京の民放キー局、フジテレビが費用の約3割を負担した。施設やスタッフの使い回しでコストを抑える巧みさだ。

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 その手堅さは、黒字化した決算に表れている。

 4~6月期の入場者は34万9千人と前年同期比2%の微増。入場料値下げが響き、売上高は25億4千万円と13%減少した。それでも、営業赤字は4億円から9千万円に圧縮した。経常損益は3億8千万円の赤字を1億7千万円の黒字に転換した。

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